役員変更登記とみなし解散

20161007

最後の登記から12年を経過している株式会社は、職権で解散させられる場合があります。

特に役員任期が10年の会社は注意が必要です。

みなし解散

みなし解散とは休眠会社の整理を目的に、長期間、登記がなされていない会社を、職権で強制的に解散させてしまう制度です。

株式会社の場合12年、一般社団・財団法人の場合は5年間登記をしていないと、法務局が解散登記をしてしまいます。

なお、有限会社や持分会社(合名会社・合資会社など)は対象外です。

 

今年度の場合、平成28年10月13日の時点で上記に該当する会社・法人は、12月13日までに登記申請または「まだ事業を廃止していない」旨の届出をしないかぎり解散したものとみなされ、登記官が職権で解散の登記をする予定です。

 

役員変更登記

みなし解散制度において、最後の登記から「12年」経過している株式会社が対象となっているのは、会社法において、株式会社の役員任期が最長10年とされていることと平仄をあわせているようです。

株式会社である以上、最長でも10年に1回は登記するだろうということで、10年に2年の猶予を加えた12年を基準にしているわけです。

 

現行の会社法施行前は役員任期は2年でしたので、多くの会社は2年毎に役員の変更登記を行っていましたが、現行会社法の施行により10年まで伸ばすことが可能になりました。

10年まで伸長したことにより会社の事務負担は緩和したわけですが、一方で登記失念のリスクは高まります。

2年ごとの登記であれば覚えておけても、10年に一度の手続きとなるとその必要性じたい忘れてしまいがちですね。

しかし、登記を失念したまま12年が経過すると、みなし解散の対象になってしまいます。

注意しなければなりません。

 

みなし解散になると・・・

みなし解散が適用になり、解散登記がされてしまうと、以下のような不利益が生じます。

  • 取締役が全員清算人にされてしまうので、増資・支店設置といった営業活動が出来なくなってしまう
  • 遡って登記することは認められていないので、解散登記以前の登記事項を登記することが出来なくなる
 
さらに、解散登記を放置しておくと、みなし解散登記から3年後に職権で清算結了登記がなされてしまいます。
つまり、会社自体がなくなってしまうということです。
 
 

みなし解散までの手順

みなし解散までの手順は以下のとおりです。

  • 法務大臣による公告
    法務大臣が官報で、「事業を廃止していない旨の届出」を2か月以内に提出しない場合、みなし解散の登記を行う旨を公告します
  • 法務局からの通知
    上記の公告が行われた旨の通知を会社に送達します
    2016 10 07 1148

公告や通知を見て、「まだ事業を廃止していない」旨の届け出を提出すれば、みなし解散登記はされません。

届け出を怠り、さらに役員変更等の登記もされていないと、登記官が職権で解散登記をしてしまいます。

 

なお、みなし解散されてしまった場合であっても、3年以内に株主総会で会社継続の旨を決議し、会社継続の登記手続きをすれば、会社を復活させることが可能です。

 

おわりに

以上、みなし解散の制度について説明しました。

救済措置があるとはいえ、みなし解散がされてしまうと、会社継続のための手続きなど手間とコストがかかります。

これを機会に、変更登記がきちんとされているか、ぜひご確認ください。

 

今日はこんなところで。
それではまた。

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■Editor’s Note

昨日はHP改訂や新サービスの企画。
夕方からは税理士会支部での研修、その後の懇親会に参加。 

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ABOUTこの記事をかいた人

東京都世田谷区で開業している公認会計士・税理士です。大手監査法人、M&Aコンサル、税理士法人を経て2016年9月に独立開業しました。妻と息子の3人暮らし。海外サッカーと囲碁が大好き。英語、数学を勉強中。 ブログでは、税務・会計の話題や仕事術、日々の出来事などを気ままに綴ります。