これだけ抑えれば十分!消費税を納める必要があるのはどんな人?

tax-e1449598358208我が国に消費税が導入されたのが平成元年4月。以来、四半世紀余にわたり所得税、法人税とならび国税の重要な財源としての役割を担ってきました。

本年6月には、消費税率10%への引き上げが平成31年10月まで再延期されたことは記憶に新しいところです。

さて、消費税は、私たちの生活にすっかり根付いたといえますが、消費税の納税義務については正しく理解できていないケースが多いようです。

数次にわたる税制改正により、納税義務の判定は専門家にとっても複雑なものになっています。

そこで、今日は、消費税の納税義務の主要な判定方法について概観します。

消費税の納税義務

消費税の課税の対象となる取引は、「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等と外国貨物の輸入」とされています。

したがって、このような取引(課税取引)を行った事業者(個人・法人)は、消費税の納税義務を負うのが原則ですが、特に小規模事業者に対する配慮から、現行制度では一定の事業者に対して消費税の納税義務を免除しています。

 

納税義務の免除

基準期間の課税売上高が1000万円以下の事業者は、消費税の納税義務が免除されます。ここで、基準期間とは、個人の場合はその年の前々年、法人の場合はその事業年度の前々事業年度をいいます。

したがって、2期前(2年前)の課税売上高が1000万円以下の場合には、当年度の消費税の納税義務は免れることになります(免税事業者)。

これは、課税売上高が1000万円以下の小規模事業者の場合、消費税の納税に係る事務負担に配慮して、原則として免税事業者として取り扱うこととしたものです。

 

納税義務の免除の特例

このように基準期間の課税売上高が1000万円以下の場合は、原則として免税事業者になりますが、その趣旨は、小規模事業者の事務負担に対する配慮にありますので、そのような配慮が不要な場合には、原則どおり課税事業者として取り扱うことになります。

現行税制では、以下の場合に納税義務の免除の特例が適用となり、消費税の納税義務を負うことになります。

 

  • 基準期間がない法人のうち、資本金が1000万円以上の法人(新設法人の特例)

典型的には、資本金1000万円以上で設立された法人が該当します。この場合、基準期間の売上高はありませんが、設立初年度から消費税の納税義務者となります。

なお、設立時は資本金1000万円未満であっても、その後の増資によって、2期目の期首の時点で資本金が1000万円以上となった場合には、2期目から納税義務が発生する点に注意が必要です。

また、新設法人の特例は基準期間がない期間(設立後2期間)にのみ適用されますので、3期目以降は、原則どおり基準期間の課税売上高をもとに納税義務の有無が判定されます

 

  • 特定期間による判定

 基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間における課税売上高が1,000万円を超えた場合は、当課税期間から課税事業者となります。

特定期間とは、個人の場合は、その年の前年の1月1日から6月30日までの期間をいい、法人の場合は、原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6か月の期間(上半期)をいいます。

なお、特定期間における1,000万円の判定は、課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額によることもできます(課税売上高と給与等支払額のいずれで判定するかは任意です)。

 

おわりに

本稿では割愛しますが、上記以外にも、特定新規設立法人の特例など消費税の納税義務をめぐり留意すべき事項があります。

また、消費税に関する届出を失念したために、本来受けられるはずの消費税還付を受けられないなど、不利益をこうむるケースもあります。

実務上、消費税をめぐる税務トラブルは多発しています。少しでも疑問に思う点があれば、顧問税理士に確認することをおすすめします。

 

今日はこんなところで。

それではまた。

 


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ABOUTこの記事をかいた人

東京都世田谷区で開業している公認会計士・税理士です。大手監査法人、M&Aコンサル、税理士法人を経て2016年9月に独立開業しました。妻と息子の3人暮らし。海外サッカーと囲碁が大好き。英語、数学を勉強中。 ブログでは、税務・会計の話題や仕事術、日々の出来事などを気ままに綴ります。