均等割って何?〜基本と注意すべきポイントをまとめます

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均等割は、会社規模に応じて一律に課される税金です。

法人税のように複雑な調整計算がないため、税額も簡単に求まりそうですが、意外と誤りやすいポイントもあります。

今回は、均等割の基本と注意すべきポイントを解説します。

 

均等割とは?

均等割は地方税である法人住民税の一部です。

法人住民税は、所得(利益)に応じて課税される「法人税割」と、所得に関係なく会社規模に応じて課税される「均等割」に分けられます。

 

納税先は?

均等割の納税先は、法人が所在する道府県の県税事務所および市町村です。

ただし、東京23区(特別区)に所在する法人の場合、例外的に、道府県民税・市町村民税をあわせて都民税として、都税事務所に一括して納付します。

 

均等割の計算方法

均等割の計算は、特別に難しいものではありません。

均等割は、法人の規模(資本金等の額、従業者数)や事業所所在地ごとに異なりますが、所得に応じて変動するものではありません。

具体的な計算方法ですが、

  • 道府県の場合、資本金等の額に応じて一定額
  • 市町村の場合、資本金等の額および従業者数(50人超と50人以下)に応じて一定額

が課されます。

※参考 神奈川県と川崎市の税率表

 

なお、均等割は所得に比例しない税金のため、所得が赤字の場合も納税しなければなりません。

 

均等割の注意すべきポイント

以下、均等割の計算にあたり注意すべき事項を3点とりあげます。

期中に事業所の異動があった場合の月数計算

事業年度中に事業所の開設や閉鎖があった場合、均等割は年額を月割計算します。

月数の計算方法は以下のとおりです。

  1. 1ヶ月未満の場合は1ヶ月として計算
  2. 1ヶ月を超える場合は、1ヶ月未満の日数を切り捨てて計算

 

3月決算会社を例に説明します。

4月21日にA県B市に支店を開設した場合、A県とB市に納める均等割の額は、

  • 均等割年額×11月/12月

で計算します。4月21日〜翌年3月31日までの月数は11ヶ月10日ですが、1ヶ月超の日数は切り捨てるため11ヶ月で計算します。

 

一方、4月20日にC県D市の支店を閉鎖した場合、均等割の納税額は、

  • 均等割年額×1月/12月

となります。期首から4月20日までは1ヶ月未満のため、1ヶ月として計算するのです。

 

以上を踏まえると、事業所の異動(開設、閉鎖、移転)を行う場合、(月末日でなく)月中に実施すると、1月未満の日数が切り捨てられるため、1月分の均等割がお得になることがわかります。

 

期中に事業所を閉鎖した場合の従業員数の計算

市町村の均等割額は、資本金等と従業者数に応じて計算されます。

この従業者数は事業年度末日の従業者数を指します。

期中に事業所を閉鎖した場合、期末時点の従業者数はゼロになりますので、均等割の計算に使用する従業者数はゼロ(50人以下)として計算されます。

たとえば、3月決算の会社で、E県F市の支店を5月末に閉鎖した場合、その支店の従業員数が50名超だったとしても、F市の均等割の計算は、

  • 均等割年額(50名以下)×2月/12月

として計算されます。


この点、閉鎖時点の従業者数で計算する誤りが見受けられますので、注意が必要です。

 

資本金等の計算

均等割の計算の基礎となる資本金等は、法人税申告書の別表5(1)に記載されている資本金等の金額です。

会計上の資本金および資本剰余金の合計額にほぼ相当しますが、自己株式取得や組織再編、減資または欠損填補等があった場合には、会計上の金額と相違します。

ここで注意が必要なのが、平成27年度税制改正により、均等割の計算の基礎となる資本金等の額について重要な改正がなされた点です。

 

改正点は大きく分けて2つあります。

  1. 資本金等<資本金+資本準備金 の場合、資本金+資本準備金を基準として均等割の額を計算する
  2. 平成 13 年4月1日以後に無償減資等による欠損填補・損失填補を行っている場合には、資本金等の額からその額を減算する。

自己株式取得を行っている場合、資本金・資本準備金は変わりませんが、税務上の資本金等は減少します。

その場合であっても、均等割額は(減少した資本金等ではなく)資本金+資本準備金を元に計算するというのが、上記1の改正です。

また、無償減資を行っても、税務上の資本金等は変わりませんが、均等割の計算上は欠損填補に充当した額を均等割の計算基礎となる資本金等から控除できる、とするのが上記2の改正です。

いずれも均等割の計算が「資本金等」を基礎にするという点が頭にあると、ついつい見過ぎしがちなので注意が必要です。

 

以上、税務という観点だと軽視しがちですが、意外とミスしがちな均等割の論点について解説しました。

 

今日はこんなところで。
それではまた。

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■Editor’s Note

昨日まで千葉の実家に息子を連れて帰省。

孫との再会に喜ぶ姿を見て、少しは親孝行できたかな?

■Today’s article

Nobody can believe how old this model actually is

平子理沙さん、たしかに45歳とは思えない。Independent紙。

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ABOUTこの記事をかいた人

東京都世田谷区で開業している公認会計士・税理士です。大手監査法人、M&Aコンサル、税理士法人を経て2016年9月に独立開業しました。妻と息子の3人暮らし。海外サッカーと囲碁が大好き。英語、数学を勉強中。 ブログでは、税務・会計の話題や仕事術、日々の出来事などを気ままに綴ります。